前回のPOSTより随分時間が空いてしまいました。
やっぱり大きな変化と言うのは、体力的にも精神的にも結構削られるようで、まだいつもの流れに戻れていない感じがします。とは言え、じっとしているのも性に合わないので、隙を見てはフィールドに出る日々です。

もうすぐ春ですね、と言った所で更新が滞っていたのですが、あれからもう2か月も経ってしまっています。その間に見る事が出来た生き物もかなり多いので、1つずつ記事にして行こうかなとも思ったのですが、ちまちま時間をかけるのも面倒なので一気に行こうかなと。と言う訳で今回は蛾編です。両爬、飼育動物編はまた期を見てぼちぼちと。

丁度春の三大蛾がもうすぐ、と言う頃に更新が止まっていたのでその辺りから。
今年の春蛾第一号はエゾヨツメでした。日付は4月5日。兵庫県南東部にて。

4つの眼状紋が素敵な中~大型蛾です。これまで何気なく撮っていたので全然知らなかったのですが、虫屋氏によると頭側から撮らないと眼状紋が青く見えないそうで。
写真的にはなかなか面倒な逸材ですね。ツートンカラーの脚が可愛いのですが、今回はダイジェスト的な感じで行くのでその辺の魅力はまたいずれ。

同日やや遅れて飛来したのがオオシモフリスズメ。

平面的な蛾が多い中、厚みがあって存在感抜群の蛾です。灰色をしたカブトムシと言ってもいい位のボリュームです。個人的には春蛾の中ではコミカルで可愛い枠。触ったりするとギィギィと鳴く(気門から音を出しているそう)のも魅力の一つ。他の蛾に比べると爪(?)がやや鋭く、しっかり掴まれると地味に痛いです。腹はとてももふもふで気持ちいいので、僕個人的にはモフリスズメと言う愛称を推したい感じ。

更に粘ってやって来たのはこちら。

ハネナガブドウスズメでした。割と初夏の蛾と言う印象が強かったのですが、こんな早春から出るものなんですね。割とチャーミングな顔をしているんですが、地味な配色や、どこにでもいる事から、見かけてもあまり喜ばれない可哀そうな子。個人的には大好きですよ。

この日の主な面々はこんな感じでした。
以降連日の如く灯火を巡るも(蛾的には)成果のない日々が続きました。三大蛾もいよいよ終わりかなーと思い始めた4月の19日。

ようやく今年も春を迎える事が出来たと言う気分です。言わずと知れた(?)イボタガさん。
Owl mothと言われるだけあって、フクロウの顔のような模様がかっこいい蛾ですね。僕にしては珍しく、虫屋の力を借りる事無く、自力で狙って見つける事が出来たので、記念すべきと言うか、なんか妙な達成感がありました(笑) こちらも兵庫県南東部産。

無事春を迎えられたのも束の間、ここからまた暫く(蛾的に)不毛な日々が続きます。
この間、大阪府や奈良県、兵庫県北部、岡山県、広島県等を中心に活動するも、とりたてて目ぼしいものは一切出会えず。この間に出会えたのはオオミズアオ、アケビコノハ(越冬)、シロスジトモエ、オオトモエと言ったよくいる面々。個人的にはどれも好きな種ではあるのですが、全部貼っていると長くなりすぎるので割愛。Twitterの方には写真を貼ったはずなので、興味がある方はそちらをどうぞ。

また暫く時間が経ち、GWもほぼ終盤、5月5日。
ニシコルリクワガタ探しに同行させて貰い、夜はライトラ。昼間は無事ニシコルリを見る事が出来ました。

とても小さな虫ですが、これでもれっきとしたクワガタ。美しい虫です。

夜のライトラでは、高標高地と言う事もあり、エゾヨツ等の春の面々がやって来ました。そんな中、完全に不意打ちで現れたのはこちら。

ゲンゴロウです。全く予想もしていなかった上に、どこから飛んできたのかもよくわかりませんでした(笑)

この日飛来した物で他に目ぼしいものと言えばこちら、ヒメクチバスズメ。

こちらももう少し時期が遅い虫だと思っていたので、びっくりです。兵庫県北部。

再び不毛な時期を経て、最高と言っても過言じゃない位の気候条件が揃った5月16日。
新月な上、気温も高く湿度もほぼ100%。蛾を狙うにはベストとも言える条件です。
期待通りこの日は蛾たちがフィーバーしていました。

まず最初においでなすったのは…

恐らく、モンホソバスズメ。類似種のホソバスズメ、アジアホソバスズメとは識別が難しいですが、前翅亜外縁線が鋭角に曲がるのが特徴とされています。もっと簡単に言えば、前の翅(羽)の端っこにある濃い褐色の模様が三角形に近い形をしているのが特徴です。

次いでやってきたのはアジアホソバスズメ(たぶん)。

知らずに見るとモンホソバと同種にしか見えませんが、亜外縁線が弓なりのカーブを描いているのがお分かりいただけるかと思います。
翅の模様もモンホソバに比べるとやや薄い感じ。

そして更にこやつもやって来ました。

(恐らく)ホソバスズメ。モンやアジアに比べて前翅の模様が薄く、丸い模様もやや黄緑がかったような色合いをしています。まさか同日に三種に出会えるとは…(笑)

更にこの日のフィーバーは続きます。

順にオナガミズアオ、スカシカギバ、ミスジビロードスズメ(画像貼り間違えました。セスジスズメの別カットです。)、ウンモンスズメ、セスジスズメ。とても賑やかで楽しい夜です。月齢、気温、湿度、季節の全てが揃う事はあまりないので、こんなに一気に見たのはこの日が初めてかも知れません。

この日はまだ終わりません。
ついに、探し求めたアイツが…3年間追い続けたアイツがやって来たのです。

そう、ピンク色のボディが眩しいベニスズメ。トットリの某モョ屋に探し方を聞いたり、いつもの虫屋S氏が見つけた事のある場所に連れて行って貰ったりしていたのに全く縁がなかったベニスズメ。ほんともうUMAかよ、って思っていたので嬉しい出会いでした。頭チョイ禿げてましたけど(笑)

あまりにもこの日が良かったので、翌5月17日も虫屋S氏に誘われるがまま兵庫県北部へ。こちらは昨年カキシブ型のエゾヨツメに出会えた場所です。勿論狙いはカキシブちゃん。
しかしエゾヨツメは飛来する物の、カキシブと言えるような個体はやって来ず。

なかなか思うようにはいかない物です。

とは言え、蛾たちが全く来ないかと言うとそんな事は無く、大量のハネナガブドウを筆頭に、結構な種類のスズメガがやって来ました。

クロホウジャク、クロテンケンモンスズメ、そして僕が大好きなフトオビホソバスズメ。
フトオビホソバスズメは配色、デザイン共にスズメガの中で僕の好みドストライクなのでとてもテンションが上がります。
尻尾(?)の横の小さな毛束もとても可愛いですし、名前の通りの帯状の模様もおしゃれ。大好きな蛾です。
昔は蛾がとても苦手だったのに、こんなに蛾を探して喜ぶ日が来るとは思ってもみませんでした(笑)

この山の近くにある蛍光灯にはモモスズメやウンモンスズメもいました。

毎度の事ながら虫が非常に多く楽しい地域です。

実はこの場所、虫だけでなく両生類や獣もとても多く楽しい地域。
夜の林道ではアナグマ、イタチ、タヌキ、シカ、ウサギ、テンと言った獣たちにもよく遭遇します。もちろんクマもいるような山です。(僕はまだ出会った事は無いですが)
この日遭遇したのは何とも可愛らしい獣でした。

まだ幼いホンドギツネ。恐らく今年生まれたばかりでしょう。少し離れた所には兄弟もいました。あまりキツネに出くわす機会は無かったので、嬉しい出会いです。立派に育ってほしいところ。

と言った所で蛾編はオシマイ。ここ数日は蛾には恵まれていませんが、近くの雑木林は樹液臭が濃くなってきたので、また蛾や甲虫がより一層楽しくなってくる時期でしょう。これからにも期待。尚今回の蛾写真は一部近くの草木に載せて撮っています。

・・・長々記事を書いたものの、正直途中からめんどくさくなって来てました…(笑)
両爬編、飼育動物編はもうちょっと考えて少しずつにしようと思います。

ではまた。

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