このブログ見てる人に対してこの注意書きは必要なのか、と言う感じではありますが、途中、モズによる早贄の写真が出てきます。単純に動物の死体写真です。苦手な人は予め撤退されたし。

 さてさて先日とある高原に行ってきまして。この日目当ての虫自体は見られたんですが、立ち入り禁止柵の多さと、強風でターゲットの撮影を早々に断念してしまいました。個体数は多かったし、同行した虫屋2名が網持ってたんですが「こんなん網振れば採るのは一瞬なんですけどね」とか言いつつ誰も網振らないと言う(笑)

 なので途中からマクロでの撮影は放棄して、超広角と超望遠で、吹き飛ばされる虫の飛翔(?)を撮って遊んでました。超広角による飛翔写真は一応撮れてはいるんですけれど、場所が確実にばれるので封印しておきます…。

と言う訳で今回はその虫の事は忘れて、この日貸して貰ったSIGMA60-600mmの使用感とかなんとなく書いていこうかな―的な。まあ数時間借りただけなので使い込んでは無いですが。

では早速。

 なんか通り道にあった柵。600mmによる圧縮効果+超望遠によるボケで玉ボケぽわぽわしてみました。
 シグマのレンズはあんまりぽわぽわ感ないけれど、どちらかと言えばバブルボケに近い、縁取りのしっかりついた玉ボケです。口径食はかなり強めに出てるのがわかりますね。
 まあAPS-Cで使えば全然切り捨てられそうな感じですけれど。個人的にはこの主張のやや強めなボケ感は割と好きです。

 狙いの虫を撮影中に上空を通過したJALの787。 って虫屋S氏ことミリオタおじさんが言ってたような気がする。空港が割と近い位置なので、超高空の巡行ではなく、やや高度を落とし始めている感じ。着陸態勢に入った後って事ですね。

 撮影的にはDXクロップを使ったのでAPS-C相当の換算900mm。24Mp機のクロップなので約10Mpと、D90とか言う何世代前のカメラだよって機種より画素は残ってないので粗が拡大されてしまい、荒く見えるかなとは思います。が、個人的には充分健闘してるとは思います。と言うか、普通にAPS-Cの24Mpで使えばちゃんと解像するかと。なお、900mm相当で787を撮っている、と言う事でなんとなくの高度は推してはかって下され。

 虫の飛翔速度に対応するため高速シャッター切ってた際、音に反応して咄嗟に見上げて撮ったので、撮影設定はそのままでピーカンにしては感度やや上げ気味(ISO500)、旅客機にしてはSS上げすぎ(1/2000)だけど、まあ充分では?と言う感じ。

 翼の部分を切り出してみたが、文字もちゃんとはっきり読める。感度なり画素なりのノイズは出てるけど、これはさっきも言ったようにちゃんとAPS-Cのカメラ使うとか、クロップしても最新のAPS-C並の画素が残るような高画素機で撮ればこのノイズによる粗は希釈されるはずだし、ベース感度で撮ってssも1/400程度まで落とせばそもそもノイズは出ないはず。この辺はレンズ云々より設定の話ですね。

D850持って行ってればクロップでも約20Mp残ってD500やD7500に近いので、もう少し検証になったんですが、もう一回言っておくと借り物でちょろっと試しただけなので充分に被写体を選ぶ余裕はありませんでした。

 そしてかなり意地の悪いシチュエーション
日の当たる部分と影の部分がある高輝度差。そしてカエルとか言うマクロでライティングして撮れよ案件。直翅屋E君が虫を探している時にうっかり掘り出してしまったものだそう。僕はこう言うのを洗って置きなおして撮るとか言う撮影する気は毛頭ないので、だったら記録代わりに機材の検証してしまおう、と。

何が検証かっつー話なんだけど、60-600は200mmの時に最短撮影距離0.6m、最大撮影倍率0.3倍となって、大きめの被写体ならなんとか近接撮影も可能と言うのは本レンズのセールスポイントの一つ。先の某広角レンズでの出来事もあるし、ちゃんと近接テストはしておきましょうねって事で。

とは言え日本のメーカーだしシグマがそんなしょうもない記載するとは全く思えないんで厳密に測る気はないんだが、まあ0.3倍とか言うならこんなもんかな感はちゃんとある。ただ画角の方はこの手の便利ズーム系にありがちな、実効焦点距離がだいぶ短くなるパターンかなとは思う。具体的には200mm相当じゃなくて、スペックからの雑計算でも実写の雰囲気からも実効150mm無いぐらいかなーと言う画角になってる感はある。まあ、このレンズで接写する際に200mmきっちりを要求する事って無いと思うので全然OKかなとは思うが。例の広角レンズの場合とは事情が全然違う。

さて…

以下早贄貼るからな。
2回目だからもう、この後もうすぐ貼るからな。


ででーん。

Laowa 24mmで撮ったモズの早贄。ガイシャはニホンカナヘビの若い感じの個体。結構小さい。
 完全に余談だけど、僕はこのレンズはちゃんと絞ってf/22以上も使うべき、と思っている。回折を気にする人もいるが、元々大して解像性能の高いレンズじゃないし、そもそも開放で撮るとこの写真のように高輝度差の部分にフリンジが盛大に出るので状況によって使い分けした方がいいと思う。勿論絵面的な意味でも絞るか絞らないかはf/14やf/22と言う大きな数字でもそこそこ変わってくる。なおこの写真は開放f/14。
 稜線見ればまあわかる人にはわかっちゃうんだろうけど、一応背景は軽くでもぼかしておこうね…って言う方向で開放使ったバージョンを貼った。広角写真は生物被写体の場合扱いが難しいね。

んで脱線したので話戻して、コレを60-600で雑に撮った物がコチラ。

まずは600mm。小さめのカナヘビだが、まあまあ大きく撮れてる。600mmでの撮影倍率は知らないが、タテハチョウとかぐらいの大きさの被写体なら環境良ければ普通に使っていけそう。ごちゃごちゃした背景も割と雑にだが溶かしてしまえるし、構図を整理すればそれはそれで使える場面はあるのではないか。

200mm付近で最大撮影倍率付近。0.3倍だったはずだから、理論上フルサイズでは約12cmの物が画面一杯に写るはず。APS-Cなら8cmぐらいかな。屋外だし借り物だしでその辺厳密に詰めてないけど、普段0.2倍とか0.4倍のレンズ多用する僕の感覚からすれば、カタログスペックは順当な倍率かな?と言う気はする。

生憎今回はこのレンズ向きの被写体にあまり恵まれなかったが、夏になればこれ一本で撮れる被写体は意外と多いんじゃないかな。60-600で虫撮るとか言うと馬鹿にされるって言うかネタにされそうだけど、状況をちゃんと選べば使えるポテンシャルは全然あるとは思うよ。

ちなみに60mmの端も同行者だったり、環境・風景のスナップをカジュアルに撮るのには大いに役立った。めちゃくちゃよく写るって事は無いが、10倍ズームの端っこにしては充分実用的な範囲。600と60では望遠側の方がだいぶ性能高そうな雰囲気だ。貼るわけにはいかんので察して欲しいけれど。

ってところでなんかとりとめ無いけど今日は終わりにすんぜ。

2 Comments on “早贄とお試し望遠と”

  1. 超広角で飛翔(吹き飛ばされる)チャレンジできるこの時期の虫といえば奴だろうなと。
    まずはこの強風シーズンのなかお疲れさまでした!
    なんだかんだで楽しいフィールドを過ごされたのだと記事から察せます(笑)

    さてさて早速、60-600のレビューありがとうございます!!
    便利ズームのなかでは画質はかなり良く使い勝手も大変よろしいと聞いていましたが納得です。
    そしてやはり生物屋による感想は良いものですなぁ。知りたい情報を全て教えてくれました(笑)

    解像度もさることながらボケが奇麗ですね。最大撮影で撮ったものはほぼ単焦点レベルと言っていいのではと思いました。
    望遠で撮っていきたい蝶やトンボでは600mmもあれば余裕過ぎでしょうし、寄れれば最大倍率0.3倍で十分に良い画が撮れるでしょうなぁ。
    蛙さんのお写真を見てもそう感じました。

    虫以外でも野生動物や動物園に祭りなどどこへ持っていっても安心できる10倍ズーム…
    あああああ、読まなきゃよかったああああ!!(笑)

    財布に余裕ができたら真っ先に導入したいです。。ありがとうございました!!

    • ぶっちゃけた話、昨日の記事にターゲットの虫書いてあったり…←
      誰も目当ての虫をちゃんと撮らないとか言う割と謎な遠征でしたが、エンジョイはして来たと思います(笑)

      ボケの性質は実はSIGMAらしい感じだったりするんですが、600mmと言う超望遠であることと、近接使用と言う使用の仕方だとそれがマイルドになる(ご存じの通り望遠や近接ではボケが大きくなる)ので、割と素直な描写に見えますね。

      蝶やトンボとなるとAPS-Cのカメラで撮れば小さめの種以外は撮れそうな感じはします。動物園ではめちゃくちゃ強いでしょうね。これ一本で何でも撮れてしまいそう。虫に…となると、ワンシーズンちゃんと使い込んでみたい感じはなくはないですが、フィールド用と考えたら鳥でも爬虫類でも何でも行ける感じはあるので欲しい一本ですわ。

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