現在位置:index / AF-S DX NIKKOR 55-300mm f/4.5-5.6G ED VR レビュー
◆AF-S DX NIKKOR 55-300mm f/4.5-5.6G ED VR レビュー
作成日:2011.10.15  更新日:2011.11.01
ZoomMicroNikkor撮影例
撮影例は300mm、F5.6、SS1/500、ISO800。


(※このページはアフィリエイトリンクを含みます)

なお、このレンズを使った他の撮影例はPicasaにアップしてありますので参考にどうぞ。
( 20111010_緑地公園・蜘蛛・蛾・他昆虫(
※虫や蜘蛛等多数ありますので苦手な方は閲覧しないようよろしくお願いします。)は全てこれで撮影しています。また 20111009_赤目四十八滝の極一部でもこのレンズを使用しています。(Exifやタグで判別下さい。) )
また、爬虫類や昆虫等閲覧者の好みに左右される物を多数含みますが、このレンズで撮影した写真には全てタグ付けしておりますので、それらに偏見のない方はこちらからどうぞ。
※Google社はPicasaからGoogle+への機能移行を図っているようで、Picasaのタグ機能が正しく動作しなくなったようです。このレンズ固有の作例は追ってこのページに追加して行こうと考えております。


nowprinting (※この記事で使用しているボディはNikon D90です。)
◇購入経緯◇
たまおやが購入した8本目のレンズです。
爬虫類・虫撮影等、フィールド撮影のお供として、気軽に振り回せる望遠が欲しくなったためにこのレンズを購入しました。私の場合はちょっと特殊な事情ですので、ダブルズームキット(55-200mmキット)を購入された方や、300mm前後の望遠に初めて手を出してみたい方はこちらよりもNikkorのAF-S 70-300mmVRや、Tamronの70-300mm VC USD、NikkorのAF-S 28-300mm VRの方へ行った方が良いかも知れません。
私がこのレンズを購入する事に決めた理由は、やはりその軽さです。望遠はどうしても大型化、重量化してしまうのですが、大口径標準ズーム並みの軽さです。
私の場合用途が爬虫類や昆虫等のフィールド撮影のお供で、他に魚眼、標準ズーム、単焦点マクロ、ズームマイクロニッコールを持ち歩くため、あまり重いレンズを追加するとフットワークが損なわれると言うのが理由でした。

◇使用用途◇
 使用頻度は低いですが、主に200mmクラスでは足りないような広めの動物園や、フィールドでの昆虫(近付けない場所にいるもの)等の撮影など、主に晴天屋外専用として使っています。AFは遅いので、鳥や飛行機等、いわゆる飛び物にはあまり強くありません。またフィールドお供と言っても寄れる訳でもなければAFの食いつきがいい訳でもないので、ただ単に遠くてどうしようもないケースをフォローするのが目的です。

◇焦点距離◇
フルサイズ換算で82.5mm-450mmと広範囲をカバーできる便利ズーム系望遠レンズです。

◇F値◇
広角側F4.5、望遠側5.6とかなり暗いレンズで、晴天屋外以外での使用はストロボや三脚の併用が必要でしょう。他の便利ズームと同様で、暗所で高速シャッターを切るにはF値が暗すぎる等、廉価ズームなりの欠点は多いです。

◇光学性能◇
 軽量コンパクトで安価なレンズですので犠牲になっている部分も多いレンズです。
望遠端の描写はやや甘くただ300mmの焦点距離があるだけ…と言った印象です。それでも日中屋外等で絞り込めばまずまず及第点と言えるような画は出してくれると思います。(ただ他の望遠端300mmF5.6ズームも描写面では大して変わらない気がしますが)。300mm望遠レンズに求めるスペックとしては微妙な所ですが55mm-150mm前後の焦点距離の写りは開放付近からまずまずと言ってよく、価格の割りに良く写る部類だと思います。
被写体が程々に遠い、被写体がそれなりに大きい等の要件を満たしていれば扱いやすいレンズですが、あまりにも遠い被写体等はAFが迷いやすかったり、精度が出ない事が多い気がします。

◇接写性能◇
  最大撮影倍率0.277倍、最短撮影距離140cmと、いわゆるなんちゃってマクロクラスの撮影倍率です。
クローズアップ撮影が必要な状況でなければ最低限は寄って撮れるのですが、やはり最短撮影距離140cmは遠いです。

◇機械部分◇
  AFでピントリング・フードがクルクル回転するためC-PLやハーフND等のフィルターとは相性が悪く、ホールドも若干し辛いかも知れません。またフルタイムMFもできないために、MF時は必ずレンズ側のスイッチを操作する必要があります。それ以外にも首からカメラを下げている時等にレンズの自重でレンズが伸びてしまう欠点もあります。全体的にチープな作りですが、唯一スプリング式のフードだけは着脱が素早く行えるので便利です。距離指標も備え付けていません。

◇付加価値◇
  安レンズですがSWM搭載、VR搭載と、最低限のオプションは搭載されています。
SWMのAFスピードに関してはD90のボディ内モーターより遅いのでは!?と思うぐらいに遅いので鳥などの飛び物にはイマイチ不向きですが、子供の運動会程度の動きであれば追従可能でしょう。
VRIIに関しては充分効く部類で、焦点距離が長い割にはファインダー像を止められる部類だと思えます。

◇重量・大きさ◇
 300mmクラスのレンズにしては非常に軽量です。大きさも300mmのレンズとは思えないほど小さいです。気軽に散歩に持って行ける300mmとしては価値があるのではないでしょうか。

◇価格◇
 18-105mm同様、キットレンズとして入手すればかなりお安く入手できますし、新品に拘らなければキット崩れの中古品が大量に出回っています(2009-2011年頃、私が確認した限り。)。その為2万円程度も出せば簡単に手に入るレンズですので、レンズにしては非常に安いと言えます。

◇備考◇
  とにかく気軽に安く手持ちで300mm…と言うのがこのレンズの最大の特徴です。あとはデメリットにどれだけ目を瞑れるかではないでしょうか。AFスピードを優先するのであればAF-S 70-300mmVRやTamronの70-300mmVC USD等の普及ズームを選ぶか、更にそれ以上のAF速度、描写を要求するのであれば70-200mmF2.8VRII等に1.4倍テレコンを併用する等した方が満足度は遥かに高いでしょう。

◇総評◇
  各社70-300mmに比べて大きく劣っている点は、AF速度の遅さと、フルタイムMFが出来ない事の2点です。その為、動き物には追従しづらい事が多いですが、置きピンで撮影する分には問題ないでしょう。このレンズが本領を発揮するのはやや離れた位置の植物撮影、植物等で休んでいる昆虫撮影等のように微妙に距離はあるものの、被写体に動きが少ないと言ったシチュエーションでの撮影でしょう。動物園等でも扱いやすいです。


(10段階評価。☆は1点、★は2点。)
□光学性能(解像力) ★★★
□光学性能(ボケ) ★★★☆
□機械性能 ★★
□コストパフォーマンス ★★★★★
□総合点 ★★★


[レンズスペック]
定価: ¥50,400-(税込)
レンズ構成(群-枚): 11-17
FXフォーマット画角(対角線): -
DXフォーマット画角(対角線): 28°50'-5°20'
フォーカシング方式: 
手ブレ補正機構: VRII
レンズ内モーター: SWM
絞り羽枚数: 9(円形)
最小絞り: 22-29
最短撮影距離(m): 1.4m
最大撮影倍率(倍): 1/3.6
重さ(g): 530
最大径×長さ(mm): φ76.5x123
フィルターサイズ: 58
キャップ:スプリング式
フード: HB-57付属
ケース: 

このページの先頭に戻る


TopPageへ戻る