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◆スピードライト SB-700 レビュー
作成日:2012.06.05  更新日:----.--.--


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◇購入経緯◇
 先のレビューで掲載したSB-400では左右、後方へのバウンスが使用できないこと、リモート発光が出来ない事等不満点がそれなりにあったため、SB-700の購入に至りました。

◇撮影テスト◇
 ストロボを使う事の利点は先のレビューで述べているので割愛させて頂くとして、SB-400に比べてSB-700では何ができるのか、光の当たり方がどう変わるのかをベースにテストしていこうと思います。 尚、このテストではSB-400レビューと同様Tamron A09NII 28-75mm F2.8 の望遠端を使用しています。

まずは直射の比較から。

上の写真はSB-400で直射した物。
一方、下の写真はSB-700で直射した物です。

微妙な差ですが、SB-700の方が光量が強い分背景に届く光が多くなっています。背景に届く光を減らしたければ調光補正をかければよいだけなので、ストロボは大は小をかねると言われるのが良くわかります。
また、SB-700の方がより高い位置からの発光となるため、カエルの顎の下の影なんかが下に伸びていますね。
まぁ直射するシーンはそんなにないのであまり深く突っ込まないでおきます。

次にバウンスでの撮影です。

上がSB-400での天井バウンス。
下がSB-700での天井バウンスです。

SB-700の方が光量が強い分、背景がより明るくなっています。
またそれだけでなく、SB-400では顎の下に強く出ていた影が消えています。
これもSB-700の方が光量が強いためで、天井に跳ね返した光が更に床面でも跳ね返されているからです。
少し影ができたほうが…と言う場合はやはり調光補正をすればよいだけです。

SB-400でできた事はこれだけでした。
しかしSB-700はヘッドの旋回が上下方向だけでなく、左右及び後方にまで回ります。

上の写真は右方向へのバウンスをした物です。
影の付き方が変わり、印象が変わりました。

またSB-700にはデフューザーが付属しており、光を散らす事ができます。

直射の時と比べると顎の下の影が柔らかくなり、全身に光が回っていますね。
これだけでもまずまずに見えてきます。

更にバウンスと組み合わせる事で影の印象が変わってきます。

上の写真はデフューズ+天井バウンス。
自然に立体感を損なわない程度の影ができています。

上の写真はデフューズ+右方向へのバウンスです。
影のつき方によって立体感がまた一段と変わってきます。
この辺は周辺光と被写体の立体感とあわせてどう表現するかで正解となる光の向きは変わってきますが、SB-700はヘッドの動きに不自由する事はあまりないので、選択の幅を広げてくれます。

また、SB-400になかった機能としてリモート発光のマスター及びスレーブ機能が搭載されています。
SB-700をスレーブにする場合には別途マスターとなるストロボなりコマンダーなりが必要となりますが、コマンダーは外部コマンダーを使う場合とボディ内蔵ストロボがコマンダー機能を備えている場合とがあります。今回使用しているD90は内蔵ストロボがコマンダー機能を備えているので、それを使ったリモート発光を試してみます。 内蔵ストロボはそのまま直射するとケラレてしまうのでケンコーから発売されている影とりと言うデフューザーを併用しました。

今回は正面からD90内蔵ストロボ(デフューズ&調光補正マイナス)に、SB-700を右後方から発光してみましたが、1灯の時に比べて立体感、ツヤ感が格段に増しています。

できる事が多い分、使いこなすのも難しい面は確かにありますが、決まれば格段に良い写真が撮れるようになるのでオススメです。またオートFP発光にも対応しているので、ミドルクラス以上のボディであれば日中シンクロにも使用できます。

また、夜間の昆虫撮影や小動物撮影をされる方にもお勧めで、内蔵一灯+ディフューザーで撮影するよりも、内蔵+リモートの二灯の方が立体感や質感を表現できるのでおすすめです。

上の写真は内蔵ストロボにディフューザーを使用しただけの直射です。このままだと立体感に乏しいと言うか、影がキツい上にのぺっとして見えると思います。
この状態にSB-700をリモートで発光すると、下の写真のようになります。

構図自体も変えてしまっていますが、それらを差し置いても随分印象が変わるのがわかると思います。
どちらの写真が良いのかは別問題にしても、二灯、三灯とあるとより表現の幅が広がるのではないでしょうか。

なお、エントリー機(D5x00系やD3x00系)の場合内蔵ストロボがリモート発光に対応していないため、単純にSB-700を追加してもリモート発光はできません。この場合は本隊側の発光モードをSU-4にして調光を手動で頑張るか、SB-700等のコマンダー機能を持ったスピードライトをもう一灯追加するか、コマンダー機能のみのワイヤレススピードライトコマンダー SU-800を導入するかのいずれかになります。価格的にはSU-800のメリットはそれほどありませんので、素直に二灯がお勧めです。

なおSB-700の電池は単三型電池を4本使いますが、公称値ではアルカリ乾電池で160回、eneloopで230回となっています。eneloopは1900mAhですがeneloop proであれば2400mAhと約25%増しなので、発光回数が大幅に増すのでオススメです。SB-400等の小型の物に比べればバッテリー持ちは悪いので予備バッテリーの常備は必要だと思います。




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