17日午後14時半を回ったところ。
門司港をあとにし、山口県下関市にある御裳川公園までやってきた僕たち。
帰るにはまだ早いが、寄り道するにもさほど時間はない。
さて、どうする。
気が付けば僕たちは下関駅行きのバスに乗っていた。
目指すは下関…
じゃなくてココ。
唐戸市場(からといちば)である。
明け方は本職の方々でにぎわい、午前から閉場までの間は一般客でにぎわうこの市場。
到着時刻は14時40分。
あと20分で閉場である。
GoogleMap先生にルートを聞くと、歩けとか言われるが、しっかりバスはあるのでご安心を。
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流石にこの時間になってくると残り物タイムセールが始まるようで色んな物が安い。とはいえ、さっき海鮮丼と鯖棒寿司食ったしなぁ…。
と悩んでいると、鮨が安いじゃないですか。と言う訳でついつい買ってしもうた。
何故奥にピントを合わせたかって?
そりゃー、食うのに夢中で写真の事なんか…
である。
手前から、アナゴ、大トロ、海鮮、エビ、サーモン、ブリ。
流石に閉場前で作ってから時間は経ってると言っても大阪で「新鮮なネタ」と言っているものよりかはよっぽど旨い。
ただ何と言うか、ネタは旨いけど、ワサビとしょうゆが流石にちょっと(笑)感はあった。その辺はやはり得意分野の差だろうか。
そういう意味では静岡の鮨はワサビも魚もレベルが高かったが、別の話になってくるので割愛。
ちなみにどこを見てもふぐふぐふぐ…である。
で、市場が閉場する前にとここで実家用のお土産も買って。
さてどうするかーと考え出したのが15時。
一応門司港までの船の時間を確認しておくかーと船着き場へ。
道中にはザビエル碑があるが特に珍しい事が書かれている訳でもなく。
船着き場にあるターミナルで案内のおばちゃんに話を聞いていると、門司港までは案外時間かからず行けそうな気配。
片道390円。
ふむ。
と言う訳で早速乗船。
荒れる天気の中他に船に乗ってくる客はいなかったw
天然でソフトフォーカスフィルターをかけたような景色である。
物凄い揺れの中、船に揺られる事5分程。
早速門司港…じゃなくて巌流島に到着!(←
門司港までの料金に110円追加するだけなので、つい寄ってしまったw
巌流島と言えば、武蔵小次郎決闘の地、だけれども、それ以外にいつしか野生のタヌキが住み着いたそうで、出会えると「他(タ)を抜き(ヌキ)んでる」とかで縁起物みたいに扱われているようだ。
もちろんタヌキには出会えなかったのだが。
さて、巌流島である。
のそのそ歩いていると早速紙芝居のおっちゃんにつかまる。
口達者でずるいが、ケチケチしても仕方がないので見ていく。
水あめ、型抜きがついて100円。
思うつぼだなと思いつつも、折角の観光、旅先にしっかりお金を落としていくのが立派な大人の務めである。(←負け惜しみ
で、紙芝居はと言うと一般的な武蔵小次郎決闘のお話。
おっちゃんは話慣れたものでなかなか雰囲気があって悪くない。
僕的にはこの”一般的な”武蔵小次郎決闘のお話には思う所があるのだけれどそれはまた別のお話。
(年齢考証とか戦術、戦略の話、武器が実は櫂の木刀の方が長物じゃないか説、カッコ良さ云々語り出すとキリがなさそうなので省略。全然省略してない気もするけど。)
先へ進むと武蔵と小次郎の像が。
うーん、小次郎が若い(笑)
なんだかよくわからない木船も転がっていて雰囲気はある。(※立て看板に説明は書いてます)
ちなみにこの巌流島であるが、関門橋を真横から綺麗に拝む事が出来る希少なポイントでもあるらしい。
早速撮ってみた。
風に吹き飛ばされそうになるのを必死に抑え、やっとの一枚がコレである。
冴えない曇天にどこか悲しくなった。
ちなみに巌流島はこんな位置にある。(Aが唐戸、Bが巌流島)
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案外知らない人も多いんじゃなかろうか。
そうこうしている間に次の船がすぐにやってきた。
いい加減寒いのでさっさと門司港へ戻る。
門司港に着いたら再び海峡プラザへ。
本日の晩飯の買い込みと土産物の物色である。
長い旅の締めはまた旨い物を食べたいじゃないか。
と言う訳で、門司港を一旦離れる前に目をつけていた海峡プラザの「海門」の下のお店で、鯖棒寿司(明太仕込み)と、めんたい天、イカ天、ふく天を買い込み、門司港ビール工房でビールも確保!
海峡プラザ内にあったガラス細工の店で、蛇の置物とウサギの置物が欲しくなったが、壊さずに持って帰る自信もなければ置物買っても結局あとで困るのでやめた。どちらも可愛くていい出来だったのだが。
作家さんの名前を憶えて帰ってこなかったのは失敗かもしれない。
脱線した。
この時点で17時を回ったところ。
少し早いが、予定と30分程しか違わないので門司駅へ移動する事にした。
本日のメインディッシュの確保である。(まだ買うか…
門司駅までの移動は、JRで門司港駅から2駅。
と言う訳で門司港駅に戻ると…
はれっ?外観見えるやーん!!
工事ヤードの配置をもう少し考えてくれたら工事中でも充分楽しめそうなものを…。
とりあえず雨が降り出していたのでさっさと電車に乗り込み門司駅へ。
門司駅から歩く事2分程でついたのがココ。
長崎県民M嬢(よくよく考えてみればこの呼び方はなんか誤解を与えるかも知れない事に今更気付いたけど気にしない事にする)イチオシの鶏料理・唐揚げ専門店「お福」。
前回、前々回から散々勿体付けてきた店である。
中に入ると有名人のサインが見える。
お店のおじさんに、持ちかえりメニューを頼む。
僕が頼んだのは、耶馬溪ももと手羽元だ。
お連れ様はと言うと、手羽先、鬼瓦焼き(ブツ切り)、耶馬溪ももを頼んでおられた。
相変わらずよく食う。
注文を終えた所で、店のおじさんが言う。
「18時10分ぐらいまで待ってもらう事になると思うんですけど、いいですか。」と。
こちらもバスの時間を考えると、雨宿りできるのはかえって好都合。
ゆっくり待つことにする。
その間に聞こえる怒号。
「さっきから注文しとるん、どないなっとんじゃぁ!!」
・・・流石は九州、酒が入ると荒ぶるようである。
おっさん、酒に弱いなら無理するな、カッコ悪いぞ。
店のおじさんが可愛そうになったが、そうこうしている間に注文の品が出来上がった。
品物を受け取り、帰りの交通機関まで移動する。
移動の間ずっといい香りが漂っていた。
ここまで勿体つけてきた帰りの交通機関、それは船だ。
旅の余韻に浸りながらも、飯をゆったり食べるスペースもあり、旅を振り返り喋る時間もある。
と言う訳で新門司港発、大阪南港行きフェリーに乗る。
特に何も考えず、「雑魚寝でもよゆーだろうw 最悪、どっかに展望座席みたいなのはあるはずだし、そもそも日曜から月曜の朝にかけての船だし人もそんなおらんてw」とか思っていた。
甘かった。
船の乗船率はおおよそ8割超と言った所だろうか。
充分混雑して、満員と言っていい位には人が詰まっている。
もちろん展望ストリートにある座席も占拠されていた。
僕達は奥の手を使った。
客 室 ラ ン ク 変 更 〜 !
一等船室。
個室である。
これで待ちに待った晩飯を食える。
どーん。
ずっと誘惑してくる匂いとの戦いであったが、ようやく解き放つ時が来た。
「ちょwwwおっちゃんwww詰め込み方wwwww」
とか内心思ったが、美味しそうな香りがするので見た目なんかはどうでも良かった。
ちなみにコレ、スパイスが苦手な人は甘口もできるそうで。
明太仕込みの鯖棒寿司も開ける。
おほう、こちらも旨そうだ。
ちなみにこっちは買った後に店のおばちゃんと話したが、「私はこれが好きで好きでね。テレビ見ながらとかついつい食べてしまうのよ。観光客の方も良く買っていくのよ。」と仰っておられた。
観光客の方「も」?
地元客の方が多いのだろうか。
早速ビールをあけ、乾杯。
ビールも店のお兄さんにおすすめを選んで貰ったが、ヴァイツェンの方はフルーティで凄く飲みやすい。
一方のスタンダードな門司港ビールはフルーティながらも程よい苦みがバランス良く美味しかった。
明太仕込みの鯖棒寿司はと言うと、昼に食べた「海門」の鯖棒寿司(門司港編参照)とはまた全然方向性が違い、明太の辛さ、鯖の旨みが良くマッチしていてこちらも癖になりそう。
そして大トリを飾るお福の唐揚げ!(鶏だけに)
こちらは耶馬溪もも。
ぶれているが、食いたい気持ちが余裕で勝ってしまったので、撮りなおす気は起きなかったw
で、簡単に言うと、大阪人からすると唐揚げにしては味が濃いです。
でもねー、止まらんわ、これw
何本か食べてると、「あー、辛〜」って思うんだけど、気が付くとまた次に手が伸びているという…。
買い過ぎ、食い過ぎに注意。甘辛系唐揚げです。
ちなみに手羽先がやっぱり一番カリカリで食感を楽しめる感じ。
一方手羽元はと言うと、つけダレのしっかり染み込んだジューシーな味わい。
耶馬溪ももは肉の旨みとたれのバランスが良い。総合力高し。
そして鬼瓦焼き。メニューなんてろくに見ずに頼んだけど、多分これ鶏の半身。各部位の味を楽しめるのでこれもおすすめ。
今また食べたくなってしまったけど、どうにもならない…orz
腹も満たされ、ほろ酔いのいい気分になってきた所で船内アナウンスがかかる。
この船はしまなみ海道、瀬戸大橋、明石海峡大橋の下をくぐり、それぞれライトアップされている旨の放送だった。展望甲板から見えるらしい。
よし、ちょっと見てくるか。
とドアを開けた瞬間…
ゴォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ・・・・
と言う凄まじい轟音と共に強風吹き荒れていた。
これは死人が出てもおかしくないレベル。
冬場のこのアナウンスは絶対やめるべき。
まぁ明け方の明石海峡大橋は見たんですけどね。
風ですっころびましたけども。
さてこの旅を振り返ってみれば、ただひたすらに飯、飯、飯・・・な旅でしたが、それはそれで良い物でした。
また食べ歩きに九州に行きたいなぁ。と帰ってすぐですが、再び思っています。
この旅の計画、現地行動にあたり、情報を提供&ナビゲートしてくれた長崎県在住M嬢、大分県在住Rちゃん、Lぽ、福岡県在住N兄やんには深く感謝。
と言った所でこの旅は終幕。
大阪湾に帰港し、家路につくのでした。
(完)
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