だらだらと

このサイトも始めてから4年半位になりますが、ちょっと今方向性を見失っています。

うちの扶養家族たちも以前からちょくちょく話題に出している通り、やや高齢化が進んでいます。
若い世代の導入や繁殖も基本的には縮小傾向で、将来的には自然に数がいなくなった時点で終了かなと考えています。
別段ニシアフに飽きたとかそう言った感情は微塵もなくて、逆に可能なら増やしたい位なのですが、いかんせん飼い主の方がピチピチの十代、二十代と言う訳ではなく、先日でもう四捨五入すると40と言う年になってしまいました。
飼い主自身これからも長い闘病生活が続きますし、実際40歳まであと5年ともなると自分の将来をもう少し考えねばならぬ歳です。
これから10年、20年、新しい付き合いを…と思うとなかなか簡単にはいかない事情があります。

更にニシ自体の飼育に関する情報としても殆ど枯れており、あとはモルフだなんだの世界になるの訳で、情報としてもさほど更新が必要ない状況になってきたのかなあと言った印象も抱いております。
これはニシ自体の可能性がなくなってきていると言う意味ではなく、手探りで誰も飼い方がわからない、と言う時代を終えたと言い切って良いのかなと言う意味合いです。
ただし寿命だとか高齢個体の情報だとかはなかなか出てこないので、そう言った話はボチボチできたらいいのかなとも思っておるのですが、これはなかなか情報を得る機会が無く自分のトコロの情報だけになってしまい、一般性がどうなんだ、とも思う訳です。

いずれにせよ急にこのサイトをもうやめるとかは基本的には言い出さないつもりでおりますが、ニシの高齢化と共に緩やかに減速して行ってもいいのかなあとは考えております。
そういう訳ですので、ゆくゆくはこのサイト辿るべき道は考えるにしても、情報量としてはどうしてもニシの事より写真やカメラ、フィールドの事が占める割合が大きくなるのではと今の処漠然とですが、思っておる次第です。

 

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少し話題が変わりますが、品種のページの記載について質問がありましたので、誤解を回避するためにもこちらにも回答を記載させて頂こうかなと。
質問を簡潔に表現すると、
「ホワイトアウトとアルビノ(もしくは他の致死とされている組み合わせ)でも産まれるケースあるんじゃ?」
と言う事ですが、ホワイトアウトは共優性とされています。つまりノーマルとホワイトアウトの遺伝子を半々で持っているヘテロの状態です。
(ホワイトアウトとホワイトアウトがくっついたいわゆるスーパー体の状態は致死です)
ですので、ノーマルの遺伝子とアルビノの遺伝子がくっついている、いわゆるアルビノヘテロ(ノーマルhetアルビノ)の状態になれば産まれる事もあると言えます。
しかしながら、ホワイトアウトの遺伝子とアルビノの遺伝子を半々で持った状態、つまり表現型としてはホワイトアウトhetアルビノと言う状態になると「基本的には」致死である。と考えております。
また、アルビノと言ってもいわゆるキャラメルアルビノのような、ホワイトアウトとの交配が可能な遺伝子座を持つアルビノの存在も以前JMGから話を聞いた際に確認が取れているため、交配が可能なタイプの新たなアルビノも存在する可能性は十分にあります。

 

 

ここから先はかなり難しくなりますが、より詳細に解説してみようと思います。
先にあげた交配可能なアルビノとは、この場合アルビノに複対立遺伝子が存在する、もしくは別タイプのアルビノが存在すると言う事です。
簡潔に表現すれば、ノーマルをAいわゆる一般的なアルビノをa1とした場合、通常のアルビノは[a1/a1]で表され、アルビノヘテロは[A/a1]で表現することが可能です。
更にキャラメルアルビノをatとした際、キャラメルアルビノは[at/at]となります。
ここで一つ目の問題となってくるのはキャラメルアルビノと通常のアルビノの互換性であり、同一の遺伝子座に収まる事があるのか。と言う事です。
どういうことかと言えば、[a1/at]と言う表現型はあるのか。と言う問題です。そしてさらにそれが実現可能だったとして、a1とatとのどちらが表現型として強いのか、と言う事が一つ問題として上がります。
現状私の情報ではこれが可能か否かの情報は持っておりませんので、ここに関してはいったん忘れて話を進めます。
本題のホワイトアウト(woとし、これに対する野生型をWOとする)との交配を考えた際に、ホワイトアウト自体は[WO/wo]と表現できるはずです。
そしてここでもう一つの問題が発生します。
そもそもホワイトアウトとアルビノは対立遺伝子なのか、と言う事です。
つまり致死であると言われているのは、[wo/a1]の形なのか、[wo/WO,a1/a1](あるいは[wo/Wo,a1/A])のどちらなのか。と言う問題です。
そして第三の問題として、a1やat以外のタイプのアルビノ(ここではa2とします)が存在するのか…と言う事です。

ここで第二の問題にかかわらず、a2が存在するとした場合に、第二の問題は解決します。
つまり[a1/wo]にせよ、[wo/WO,a1/a1]にせよ[wo/Wo,a1/A]にせよ、いずれも致死である。
ただし、[a2/wo]あるいは[wo/WO,a2/a2]あるいは[wo/WO,a2/A]で致死とならないようなアルビノ遺伝子が存在すると言う可能性があるからです。
これが未知の、”互換性のあるアルビノ”が存在するパターンです。

そしてもう一つ、”互換性のないアルビノ”が存在するパターンがあります。
こちらも話は単純で、a2に対する野生型をA2とした場合、[wo/WO,a1/a1,A2/A2]は致死でも、[wo/WO,A/A,a2/a2]は致死とならないようなアルビノ遺伝子の存在が可能性としてはありうるわけです。

一方で、未知のアルビノが存在しないケースで第二の問題に立ち返った場合…
[a1/wo]は産まれると仮定しましょう。その場合そのF1世代を交配した場合に考えられるのは、[a1/a1][a1/wo][wo/wo]のいずれかです。
[a1/a1]は単なるアルビノですし、[a1/wo]はF1世代と同じです。[wo/wo]はホワイトアウトのスーパー体ですから致死ですが、アルビノとの交配ではすべて死ぬという話とは矛盾します。
第二の問題のもう一つの可能性、ホワイトアウトとアルビノが同一の遺伝子座に収まらない場合です。
こちらは至極単純で、[wo/Wo,a1/A]と言うヘテロの形ならば産まれるが、[wo/WO,a1/a1]の形になると致死、と言う可能性です。
しかしこちらもアルビノとの交配ではすべて死ぬという話とは噛み合いません。

と考えて行くと、いわゆるアルビノa1とwoの交配は致死だが、atやatと同様の未知のアルビノの存在は確認されていない。と言う話に行きつくと考えられます。
そしてもう一つの可能性としては、JMG(を含む他のブリーダーたち)による検証が不十分で、ホワイトアウトとアルビノの交配は原則かのうと言う可能性も無くはありません。
いずれにしても遺伝学の大原則に則った考え方なので、例外的な何かもあり得るかも知れませんし、僕の知識や理解を超える可能性ももちろんありますが、今の所は遺伝学的にも以上で十分説明しきれる事象だと考えています。

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