シンジュサンに出会った夜と違い、風の強い雨の晩のこと。

予報では風速6m/sとなっていたが、体感ではそれよりやや弱いぐらい…4~5m/sぐらいだろうなあと言う感じの風が吹いていた。
経験上これだけの風があると蛾類は灯火にすら集まっておらず、風の抜けにくい林内等に留まっている事が多いので、正直蛾なんか会えるなどと思わず歩いていた。

すると僕のすぐ真横を、風下から風上に向かって、風に煽られながらもすり抜けて行く大型蛾の姿があった。

飛び方からしてまず間違いなくスズメガ。
灰色でやや大きめのスズメガだったので、腹は確認できなかったもののエビガラスズメか?と思ったが、姿を正確に確認できぬまま、蛾は風上の方へ飛び去って行ってしまった。

念のため蛾が飛んで向かって行った方向のすぐ先にある街灯の周辺を探してみると…

いた。

シモフリスズメ

(いつもどっちがどっちかわからなくなるシモフリとエゾシモフリだが、縦線が細い方が無印、太い方がエゾシモフリ。…と自メモ代わりに改めて書いておこう。)

それにしても強風の中だといわゆる蝶の類やヤママユガ、シャクガの類は風下の方にヒラヒラと流されるように飛ぶケースはよく見かけるが、まさか6m/sの風上に向かって飛べる虫がいようとは驚き。

他の虫が強い風の中飛んでる場面ってそうそう見ないし、虫ぐらいの質量だと風をかいくぐるのは難しい物だと思っていたが、実際どの程度の風までなら逆らって飛べるのか興味が湧いてきた。

スズメガの飛行速度は何を根拠にしているのかは不明だが、30〜40km/h、速い物で50km/hとの情報が散見されるが、実際どのように測定したのか気になるところ。まあ高フレームレートの映像で記録しておけばある程度計算は立とうかと思うけれど、記録すること自体の難易度もさることながら、何をもって本気の飛翔とするかは甚だ疑問なので謎が深いと言うか。

ちなみにシモフリスズメは街灯がLEDだったせいもあってかこの後すぐ光から逃れ、闇夜に去って行った。


全然関係ないけど、今年は大顎の立派な水牛型のノコギリクワガタ見なかったなあ。もうあんまりチャンス残って無いだろうけど、撮りたいな。

今年は撮りたい絵面にチャレンジさえさせてもらえない感じがなかなか厳しい。

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