なんとなく僕の直感が「山へ行け」と囁くので、飲んだくれているみんなを置いて氷点下1度と言う12月初旬とも思えぬ山に赴いた。

するとやはり、と言うかなんと言うか。クロスジフユエダシャクが大量に出ていた。適当に良さそうな森の道なき道を彷徨っていると、いるわいるわ。大量の

これらは全てクロスジフユエダシャク…のはず。多分ね。

はず…と言うのはやっぱり同時期に出る紛らわしいやつ、ナカオビアキナミシャクさんが大量発生しているから。

まあ似てるとは言っても慣れてくるとちゃんと見れば「ああ、違うね」とはなるのだけども、どうしても遠目に見た時の印象はカブってしまう。

ナカオビアキナミシャクの方は裏を見ても、3本の条線がクロスジフユエダシャクと並べると比較的はっきりしている。クロスジフユエダシャクの方はぱっと見裏が無紋だが、翅裏の上から2/3位の位置にやっぱり黒い筋が入っているのが透けて見える。

なお、ナカオビアキナミシャクの方は一瞬迷っても周囲を見てリョウブがあればまず間違いない感じはする。あまり飛翔能力が高くないのかリョウブから大きく外れない印象だ。

そしてそのリョウブの周辺では交尾個体がそれなりの頻度で見つけられる。

まあ、ナカオビアキナミシャクは置いといて…

クロスジフユエダシャクの方はこの日適当に初めて入ったが、雄を3~40個体は見つけられた。ただ、普通にあまり管理されていない森なので、当然手すりや杭の類が一切なく、雌を見つける事は出来なかった。

以前遠方のフユシャクイージーモードな場所にお邪魔した時の感じからして、いたらよっぽど変な隠れ方してない限りは流石に気づくと思うので、こう言った森で雌を探すのはやはり難易度が高いのだろう。(※フユシャクの雌は種にもよるが、大抵登れる限り無限に登って行くので、普通の森だと樹冠まで行ってしまうと言うのが定説。)

ちなみに過去3年、冬は毎日フユシャク探しに森に籠っていたが、わが市近隣地域などのように手すりや柵のない林内で雌を見つけられた数は、時間の制約やら場所の不自由等諸々の理由があったとは言え、たった5個体だった。(林縁に柵があるような場所に遠征した時は1回のトライで最低5~はいる感じ)。

当初フユシャクがどう言う風にいてるのかわからず、とにかく数をこなすために毎日往復1500円程度はかけて通っていたので、地味ながらも結構な出費だったのも痛い。11月〜3月まで毎日なので、そこそこの機材は買える額、と思うと笑えない。

今年の冬は鳥かフユシャクか〜とは言っていたが、ホルスタインことチャバネフユもいない、地味なフユシャク界の可憐な妖精イチモジフユもいない近隣地域ではちょっと頑張るには微妙。春前のトギレフユ辺りまでは寝ててもいいかも?
見やすい環境あるなら毎日行ってもいいし、見たいから見に行くってのは別にいいんだが、やっぱり費用対効果ってもんがな。

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