昨夜は虫屋S氏に車を出して貰い、割とよく行くフィールドに行ってきました。この場所は僕が知っている数少ないトギレフユエダシャクポイント。このポイントでのピークは毎年3月中頃で、タイミングが合えばかなりの数を見る事ができます。

まあ、双方何かが撮りたかったと言うよりは、レンズ試したいのがあったってだけのフィールドなんですが(笑)

と言う訳で僕はLaowa24を久しぶりにちゃんと実戦投入したいなーと言う事で、結構無理して使ってきました。そもそも広角系なので夜撮影にはあんまり向いてないんですけれど、小さな生物の懐に潜りこんだ撮影は楽しいので、気分転換的な側面も。

まずはオーソドックスな翅表側からのカット。これだけLaowa 100mm F2.8 2x MACROで。止まっているのは桜の樹幹。トギレフユは食草についている所を見た事が無く、何故か桜やアキニレなどの大木に止まっている所をよく見かけていますが、模様と言い桜の樹皮の質感と言い、溶け込みまくりで撮影中目線を切ると見失うなんて事も結構あります。なお2x MACROなので大きく見えるかも知れませんが、これで僕の中指の爪と同程度のサイズ感です。わかりづらい例えですみません。

今度はトギレ感がまるで分らなくなる正面顔カット(笑)
こっからLaowa24mm F14 2x MACRO Probeです。あんまり見た事のないアングルでの撮影が可能になるのが強み。長さがあるので複雑な枝などに止まっていると差し込む隙間が無かったりして、結局望遠系の方がええやんってなる事も多々あるんですけれどね。

こちらもトギレ感弱いカットですが、懐に潜り込む事によって、背面からではほとんどわからない脚の長さが際立ちます。ああ、やっぱりフユシャクだなと言う感じに前脚がぎゅんと長いです。

レンズの前枠でトギレの脚を挟まないよう気を付けながら接近。フユシャクのような生物の場合は現実的にはこの辺が最接近と言う気がします。

ちなみにトギレフユエダシャクは目線の高さで配偶行動に出る事が多いとの文献がありますが、昨日観察していた個体の内3個体はちょっと目を離した1分ぐらいの間に3〜5mぐらいの高さまでサササッと登って行ってしまいました。高速移動すると言う事はありませんが、歩幅が大きいのか、ゆったりと、そして着実に登って行ってしまいます。これはトギレに限った話ではなく、フユシャクの雌全般そんな感じです。また水平方向の活動範囲も広く食草から遠く離れた樹幹に止まっている所もよく見ます。まあ蛹化の段階で大移動するのかも知れませんけれど。

そんな感じでこの日は最低3個体、最大のべ5個体見る事が出来ました。(※行きで登って行ってしまった場所で、帰りには低い位置で確認できたため別個体か同一個体か判別できない物が混ざった)

蛾は発生時期が短く、一瞬でその時期が終わっていく感じがありますが、反面その年の季節の進行を目に見える形で教えてくれる感じがして、蛾を追いかける事は時の移ろいを追いかける事でもあるような、そんな不思議な感覚に陥る事があります。

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