今年はいつになくヒメヤママユが粘っている印象を受ける。

巷でも日没がだいぶ早くなってきた頃合いだと思うが、日没直後、まだ空がギリギリ明るいうちにいつものホオノキを確認しに行った時にはいなかったのに、暗くなってから改めて見に行くとなんか2頭並んでた。(@600mm相当)

雄2匹でそんな近付いて何やってんの…。
他に止まるところいっぱいあるのに。

蛾がよく通るポイントでも通過するヒメヤママユが。

今回初めてミラーレス…と言うかZ7でEVF覗いたまま蛾の飛翔追ってみたけど、灯火に飛来するやつじゃなくて林内飛んでる奴とか撮る分には意外とミラーレスの方が楽なんじゃないかって言う気がした。(@180mm相当)

OVFでも補助光あればまあ普通に見えるんだけど、EVFだとこう言う環境では簡単にゲインアップしちゃうので、被写体に反応されないような波長でパワーのあるLED使いながら撮れば追うの自体は結構簡単な方だった。

まあ被写体バッチリ止めて綺麗に写すには大口径レンズ持ってきて、フラッシュも今使ってるようなのじゃなくてもっとパワーのあるやつの閃光で止めちゃわないと写真としてアレなのは変わんないけど。(=前もって飛翔撮る前提のセット持ち歩いておかなきゃなので、実質的には無理。)

ミラーレス=動体しんどいイメージはどうしてもついて回るが、意外な収穫だったかもしれない。

この夜のヒメヤママユはこれで終わらない。

鱗粉の大半が脱落し、腹部背面側の毛も殆ど無くなってしまったヒメヤママユがいた。
いた、と言う表現が適切かはよくわからないのだが。

と言うのも…

少し引いてみたところ。

分かりづらいが前翅端にはかすかに蜘蛛の糸が絡んでいるようにも見える。
そして頭上にはジョロウグモ。

微動だにしないヒメヤママユの姿からは、ジョロウグモとの激闘から逃げ延びたのか、或いはここで力尽きてしまったのか、はたまたジョロウグモは無関係なのか判断しかねるところだが、僕の目にはその瞳(?)にはまだ生命の光が宿っているように見えた。

この姿をして生きていると断じる事は出来ないが、激しい命のやり取りがあったのではないかと伺い知れるその姿に、ある種感動と言えばいいのか、心揺さぶられるものがあったと言えばいいのか、ともあれ、ボロボロになっても無意識下で生に執着するかのような姿が僕の心に刺さった。

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