今日は珍しく、うちのたぬきこと配偶者氏と夕方散歩。
17時過ぎ頃からいつも行ってるような場所を中心に適当に歩く。

まずは手始めにその辺の植物や鳥のさえずりを聞きながら、のんびりと季節の空気を感じながら。

見慣れた景色でも、同行者の目線次第では新しく見えてくるものもあってなかなか楽しい。
写真的にアレなのは置いといて。

途中ちょっと猫をこねこねしていたら、いつの間にか1時間弱程溶けていた。
妖怪かなにかか。

とりあえず晩飯の支度もあるので先を急ぐ。

まだ辛うじて陽がある時間だが、田んぼの周りにはアマがチラホラ。

モリアオ卵塊はと言うと一つだけ。
昨晩は無かったので、深夜か早朝のうちに産んだんだろうねえ。
まあ撮りにくい場所ではあるので別に良いけど。

んで昨日だかなんだかに言った通り、モリアオ生体も最早天気や時間選ばず出会えるシーズン。

…だが、心なしか表情が硬い気がする。

なんでかなーと思っていたら、丁度コイツの真下辺りからガサゴソと物音が。
そちらに視線を落としてみたが…

時刻は19時。目で見た明るさは上の写真ぐらい。
元より薄暗いこの場所では、流石に何が起こっているのかよく見えない。

物音がする辺りをよくよく目を凝らしてみると…

モリアオか。
だが何か違和感。

さらに注視すると…

左後脚に食らいつくヤマカガシ。
辛うじて食らいついていると言う様相だが、この段階ではまだモリアオが逃げ切れる道も薄くはあるが残っている。

必死に逃げるモリアオ。
逃がすまいと踏ん張るヤマカガシ。

だが現実は流石にヤマカガシ優位。
足掻き、跳ぼうと伸ばし切った足を瞬く間に飲み込み、更には右後ろ脚をも狙う。

こうなってしまってはモリアオには成す術無しか。

眼前の池まであと少し…脚を捕らえられていても、池まで届けば逃げ切るチャンスはあったかも知れないが、そのあと少しが遠かった。

これにて勝負は完全に決着。

ズルズルと巣穴の方に手繰り寄せられるように吸い込まれて行く。

が、まだ草にしがみつくモリアオ。死が確定したこの状況でさえまだ足掻くその姿から、自然そのものの強さのような何かを感じた。自然には諦めると言う概念が欠落しているのではないか。と言うような。

頭まで呑まれ、巣穴に引きずり込まれるその時ですら、まだ周囲の物にしがみ付こうとする執念。
立派。

同じように死が確定した状況において、果たして自分はこうまで足掻けるものかと考えると、人間には少し難しい事なのかも知れない…と思ってしまった。

諦める事に慣れ過ぎてしまっている。


さて撮影のお話。
今回のカガシとモリアオ、日没後の薄暗い池のほとりでの撮影で、f/2.8、ISO1600でもss1/50しか切れないと言うなかなかに撮影者泣かせな状況。
それでいて被写体までの距離は2.3m(レンズの距離計による計測)。

f/4レンズならISO3200、f/5.6レンズならISO6400まで上げてもss1/50…と思うとやっぱかなり厳しい。f/2.8ですら暗黒レンズに思える。
夜間ならまだしも、この時間帯、この距離でライティング機材を使うと反応されてしまう可能性が高いので、焦点距離が長くて明るいレンズが欲しい。

2~3mでの撮影、明るいレンズとなると、70-200/2.8でもやや遠い位なので、120-300/2.8や400/2.8あたり、或いは200/2で感度とSSをカバーしてのトリミングとかが適任と言うことになるが、ただそれらも対蛇のベストレンズかと言うと微妙なところで、もう半歩寄れる環境なら撮影倍率的に70-200/2.8の方が優位だし、更に2歩ぐらい踏み込めるなら105mmぐらいのマクロで良いし…と思うと広角側も撮影倍率の高い明るい望遠ズームが必要。(105クラスのマクロは実際蛇で役立つ事がないから広角側と言っても135mmぐらいでいいが)

なんだけどそんなレンズ無いのよねー。

どうしたらええねんマジでよぉ…

ちなみに今回も写真的な意味で言えばボツの部類なので、ここで供養する事とした。

ぐぬぬ。

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