どこまでが現像でどこまでがレタッチか。

線引きが結構人によって曖昧なこの二つですが…皆さんはどうお考えでしょうか。
フィルムの時代ならまだしも、デジタル全盛の今、この二つに明確な線引きは無いような気がします。

ただ、僕個人的な願望を言えば、可能であれば撮影前の設定ですべてクリアしてしまいたい。
勿論ダイナミックレンジの隅から隅まで使えるように露光を合わせて撮影する、などと言った撮り方はNikonであればピクチャーコントロール、Canonではピクチャースタイルをと言った仕上がり設定を、その場でトーンカーブも含めて全てコントロールできない限り、果てしなく不可能に近いです。
フィールドなんかで逃げる生き物を相手に撮影するにあたって、ここが黒潰れる位でもう一方のこの辺りは白飛ぶぐらいの露光で…と思っても、まぁ不可能に近い訳です。
理論上できたとしても、まぁ間に合いませんわな。
なので結局、最大限現場で努力して、最後のツメをするのが現像かなと僕個人的に思っています。

ですが、デジタルだと現場で最大限努力しなくても、後処理を頑張ればほぼ同じような結果を出せてしまう事が多々あります。
それだけデジタルのレタッチは強力です。
現場は最低限の素材を確保する事にエネルギーを割いて、あとで頑張ると言うのも理にかなっていると言えばかなっているとは思います。

まぁ目指すトコロは現像もレタッチも終着点はそう変わらないって事でしょうね。
結局のところは現場にエネルギーを1注ぐのか、3なのか、5なのか、或いは10注ぐのか。と言う話なので自分に合ったスタイルを見つけるしかないですね。
ただ強いて言えば、後処理で頑張り過ぎると、ゼロからフルCGで描くのと大差ないと言う事も自覚すべきかなと思っています。
現場にカメラを持って撮影に行くと言うエネルギーを0にして、全てCG制作に注いだ方がましでは…?と言うようなレタッチも見受けられます。
それも好き好きなのでしょうけれど。

なまじ「写真」と言う言葉があるから、真実をそのまま捉えなければいけないような錯覚すらするけれど、英語で言えば「Picture」。
撮った写真を現場の状況と見比べた時に、必ずしも同じである必要はないんですよね。
写真の手法としてはWBを大きく転ばせて色味を変える撮り方だってある訳ですし。
写真とは何ぞや…みたいな話になってしまうので、この辺で切り上げておこうと思います。

さて、昨年9月に伊平屋島で撮ってきたイヘヤトカゲモドキ(Goniurosaurus kuroiwae toyamai)ですが、ちょこちょこ弄ってみました。
こう言うのはアリか、ナシか。
ご意見を伺いたいトコロです。

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