件のレンズ、もう諦めたので結果を書いておきます。過去の流れは以下リンク。件のレンズことlaowa10-18とサイトロンジャパンとのやりとりについてはこの記事で最後です。

前回までのあらすじ…

先方のメールの文面や言葉の選択に違和感を覚えながらも、製造品質の問題と言う事から代理店所有の個体の内一番マシな物との交換と言う形になりました。

先方曰く15.5cmの物が画面一杯に写る、0.23倍の個体です。
届いたので早速マクロスライダーに乗せて検証しました。結果0.2倍ぐらい

これはもうメールでのろのろやり取りしていてもだめだと思い、電話してどんな確認方法をしたのか尋ねた所、”三脚に乗せ、定規で測って撮影した”との回答。んで、155mmの物が写る事を確認したのでスマホで撮影して(←どういう事?)確認した、と。

言ってる事がいまいちはっきりしないので、なんとなく同じ方法っぽい手法で確認しました。ぶっちゃけ精度出ないアバウトな方法ですが、アバウトなりにわかる情報もあると思うのでこのまま突っ走ります。

 最大撮影倍率の検証なのでピントリングを最短撮影距離側の0.15mに固定。ズームリングは望遠側に固定。絞りは開放。勿論リアフィルターは外しています。その上で定規の155mmが画面一杯になるように調整して撮影。(下の例はアバウトですが、155mmより大きいので約155mmと言う事で)

広角で深度が深いので、なんとなく合ってそうな雰囲気はありますが、その実ぼやっぼやです。

中心付近の拡大。こうやってみるとなんとなく合ってそうだった中心部も全然だと言う事がわかります。僕基準ではこれは合っているとは口が裂けても言えません。まあカメラのピーキング機能ならこれぐらいコントラストが付けばピーク表示しちゃうんですが。

で、ピントが合う所までカメラを後退させます。当然ピントリングもズームリングも固定したまま。

ピントが合ったと言えるのはこれぐらいでしょうか。
センサー横幅35.9mmのフルサイズなので、おおよそ0.199倍と言う感じですかね。アバウトな方法ですし誤差もあるのでひいき目に見て0.2倍としておきましょうか。

同様に中心部の拡大。最低限これぐらいならこのブログ見てる人的にもピントが合っていると認めて頂けると思います。

 マクロスライダーを用いた、より正確な検証結果を上げるまでも無く、このレンズはクォーターマクロではなく、ワンフィフスマクロ(1/5マクロ)…と言う感じなのがお分かりいただけるかと。それもレンズマウント側にあるパーツ(リアフィルター)を外して無限遠を捨てれば、と言う話。
 0.2倍、0.25倍と書くと所詮小数点以下なので小さな差に思う人もいるかも知れませんが、最大撮影倍率で比較した場合、画面に占める被写体の割合は20%も変わります。こんなもん誤差とは到底言えません。設計製造の難しい物であっても、カタログスペックであったり売り文句にするのであれば、誤差はどんなに悪くても一桁%まで。倍率と言うスペックの性質上、過剰に倍率出る方は許容されても、及ばないと言うのは誤差の範囲たり得ないです。

 代理店の残りの個体に関しても、製品の誤差もさることながら、測定誤差も大きそうだと感じ、これ以上のやり取りに意味は無い物と判断しました。あとついでに代理店の方が「そこまで言うなら返品でいいです」(逆ギレ)と仰ったのも論外。仕様上の問題のはずなのにやり取りにかかってる送料もこっち持ちなので、どっちかって言うとキレたいのはこっちだというのに。

 以上の結果から僕はこのレンズを接写の出来ないただの広角として運用する事を決めました。接写できないとなるとかなり割高かな。その内しれっと改良版出されそうでなんかもう、このメーカーのレンズは買う事は無いなと言う印象です。少なくとも必要に迫られても代理店通さず直接メーカーから買いますわ。

 国内外にもこのメーカーの熱烈なファンは多いですが、品質管理に問題があるのか他のレンズでも最近ダメな部分が露呈してきている感じなので提灯記事は信用せず、実際に信用に足る人の情報か自分の目を信じるしかないですね。(スペック信用できないなら何を基準に買えばいいのか、と言う感じですが。)今はこのメーカー選ぶ事は博打としか言いようが無いです。

さて…

実は知っている人は知っているかも知れないけれど(?)、このレンズが発表された2018年から、僕はずっとこのレンズが欲しい!使いたい!って地味にアピールしてたんですよ。

で、今年思い切ってマウント変更に踏み切ったのは、このレンズを使いたい欲がMAXの状態で、TAMRON 20mm F/2.8を使う方法が見つかった事が後押しとなったんですね。なので新マウント用のレンズは、このレンズとTAMRON 20mmしか持ってないんです。あとは全部FマウントだったりVMマウントだったり。

となると何のために新しいマウントのカメラ買ったのか…って感じなんですよね…。もはや20mm専用機。折角機材システムのトータルがだいぶ軽量化できると思ったのに非常に残念です。

また一から考え直しとなると…軽く眩暈と吐き気がするレベル。どうしましょうね。なんかもうこう言うシステム構築のアドバイザー的な人いたらいいのにと最近思います。

なお、最後の写真はもう割と今の気分をそのままぶつけて、やけくそ気味にレタッチしています。

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